- AWSってサービスが多すぎてどれから覚えていけば分からない…
- 初心者がまず覚えていくべきサービスってなんだろう?
AWS学習を始めたばかりの方、これから学ぼうとしている方は、約200あるAWSサービスの中から、まずどれから学習してよいのか分かりませんよね。
あまり使われていないサービスやニッチなサービスを学習してしまうと、時間を無駄にしてしまう可能性があります。
今はAWS認定資格を所有し、AWSエンジニアとして仕事をしていますが、最初にAWSを学ぶ際は、私もこのような悩みを持って学習していました。
そこで本記事では、AWS初心者がまず覚えておきたいAWSサービスを厳選して紹介していきます。
これを読めば、現場でよく使われるAWSサービスが分かるので、学習すべき内容とAWSの基礎が分かるはずです。
また、今回紹介する内容は、AWS認定クラウドプラクティショナー(CLF)とAWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト(SAA)の試験範囲でもあるので、AWS認定資格の取得を考えている方にも参考になるはずです。
そもそもAWSとは?
AWSはクラウドコンピューティングサービスの代表的なものです。
AWSサービスを見ていく前に、AWSとはどういうものかを理解しときましょう。
クラウドコンピューティングとは?
クラウドコンピューティングとは、簡単に言うと、「インターネットを介して、ネットワーク、ストレージ、サーバ、アプリケーションなどのサービスを提供する利用形態のこと」です。
提供されているクラウドサービスは、他にもたくさんありますが、基本的には“インターネットを介して提供されている”と覚えておきましょう。
更に詳しく知りたい方はこちら記事で解説しております。
>【今さら聞けない】クラウドとは?初心者が押さえておきたいポイントを解説
AWSとは?
Amazonが提供するパブリッククラウドサービスで、世界20以上のリージョン、61のアベイラビリティーゾーンで運用されており、200近くものサービスが提供されています。2004年からサービスが提供されており、シェアはNo.1です。
パブリッククラウドのデファクトスタンダードと言われており、コンピュートサービスやストレージサービスだけでなく、サーバレス、ビッグデータ分析、AI(人工知能)など幅広いサービスで有能な性能を誇るため、クラウドの導入検討の際は候補に入るはずです。
そんな数あるAWSサービスの中で、初心者の方はまず以下の6つの分野のサービスを覚えましょう。
①コンピューティング
②ネットワーク
③ストレージ
④データベース
⑤マネジメント
⑥セキュリティ
詳細は次で解説していきます。
AWS初心者が覚えておくべきサービス①:コンピューティング
まずは、コンピューティングサービスです。
主要なコンピューティングサービスは以下の6つです。
- Amazon EC2…仮想マシンサービス
- Auto Scaling…EC2インスタンスを自動的にスケールするサービス
- Amazon Lightsail…VPS(Virtual Private Server)サービス
- AWS Elastic Beanstalk…アプリケーションデプロイの自動化サービス
- AWS Lambda…サーバレスサービス
- Amazon ECS…Dockerコンテナを簡単に管理できるサービス
これらコンピューティングサービスはシステムを構築する上では、必須のサービスです。
まずはこれら6つを覚えましょう。
それぞれのサービスの特徴や価格体系については以下の記事で解説しています。
>【コンピューティング編】AWS初心者が覚えておきたい6つのサービス
AWS初心者が覚えておくべきサービス②:ネットワーク
次は、ネットワークサービスです。
主要なネットワークサービスは以下の5つです。
- Amazon VPC…AWS上に論理的に分離されたプライベートネットワーク空間
- Elastic Load Balancing…ロードバランシングサービス
- Amazon CloudFront…CDN(Contents Delivery Network)サービス
- Amazon Route53…DNSサービス
- AWS Direct Connect…専用線でAWSへプライベートに接続するサービス
ネットワークサービスもAWSサービスを利用する上では欠かせません。
特にVPCはAWS上にシステム構築をする上で必須のサービスなので、必ず覚えましょう。
それぞれのサービスの特徴や価格体系については以下の記事で解説しています。
>【ネットワーキング編】AWS初心者が覚えておきたい5つのサービス
AWS初心者が覚えておくべきサービス③:ストレージ
覚えておきたいストレージサービスは以下の4つです。
- Amazon S3…オブジェクトストレージサービス
- Amazon EBS…EC2インスタンスにアタッチして使用するブロックストレージサービス
- Amazon EFS…NFSアクセスを提供する分散ストレージ(ファイル共有ストレージ)
- AWS Snowball…オンプレミス-クラウド間の大量データ移行を行うサービス
種類が少ないもののストレージサービスも重要です。
特にS3は必ず使用されるサービスと言っても過言ではありません。
それぞれのサービスの特徴や価格体系については以下の記事で解説しています。
>【ストレージ編】AWS初心者が覚えておきたい4つのサービス
AWS初心者が覚えておくべきサービス④:データベース
データベースサービスは次の5つを覚えましょう。
- Amazon RDS…フルマネージドなリレーショナルデータベースサービス
- Amazon Aurora…クラウド向けのリレーショナルデータベースサービス
- Amazon Redshift…データウェアハウス及びデータレイク分析マネージドサービス
- Amazon ElastiCache…メモリキャッシュサービス
- Amazon DynamoDB…NoSQLデータベースサービス
どれもよく利用サービスですが、特にRDSはAWSのDBサービスの中でも基本的なものになります。
また、RedshiftやDynamoDBは大量のデータを処理するシステムで用いられることが多いです。
それぞれのサービスの特徴や価格体系については以下の記事で解説しています。
>【データベース編】AWS初心者が覚えておきたい5つのサービス
AWS初心者が覚えておくべきサービス⑤:マネジメント
覚えておきたいマネジメントサービスは以下の5つです。
- Amazon CloudWatch…フルマネージドモニタリングサービス
- AWS CloudFormation…AWSリソースの構築自動化サービス
- AWS CloudTrail…AWS上のAPIアクセスログを記録するサービス
- AWS Config…構成変更の管理サービス
- AWS Systems Manager…サーバの運用管理を簡易化するサービス
システムを安定稼働させるために必要なサービスです。
特に、ほぼすべてのAWSサービスを監視できるCloudWatchは、必ず利用されるサービスなので、しっかりと覚えておきましょう。
それぞれのサービスの特徴や価格体系については以下の記事で解説しています。
>【マネジメント編】AWS初心者が覚えておきたい5つのサービス
AWS初心者が覚えておくべきサービス⑥:セキュリティ
最後にセキュリティサービスです。
以下の4つのサービスを覚えましょう。
- AWS Identity and Access Management (IAM)…AWSサービスへのアクセスを統合的に管理するサービス
- AWS Organizations…複数のAWSアカウントを一元管理するサービス
- AWS Key Management Service(KMS)…暗号化キーを管理するマネージドサービス
- Amazon Security Token Service(STS)…一時的なセキュリティ認証情報を発行するサービス
どのシステムにも高セキュリティは求められるので、AWSにも様々なセキュリティサービスが存在します。
中でも、IAMはAWSサービスを操作する際に必須のサービスです。
IAMを理解していないとAWSサービスを操作できないので、ポリシーやロールの考え方は頭に入れておく必要があります。
それぞれのサービスの特徴や価格体系については以下の記事で解説しています。
>【セキュリティ編】AWS初心者が覚えておきたい4つのサービス
AWSを学習する際のポイント
「では、どのようにAWSを学習すればよいのか?」という方に、AWSを学習する際のポイントを解説していきます。
AWSを学習する上で何よりも大切なのは“手を動かす”ことです。
これはプログラミング学習でも同じですが、本やセミナーなどで知識をインプットするだけでは、スキルは身につきません。
インプットした知識を実際に自分で実践してみることが必要です。
その上で以下の4つのステップで学習するのが良いでしょう。
ステップ1:AWSの全体像を把握する
ステップ2:主要なサービスについて調べる
ステップ3:実際に操作してみる(手を動かす)
ステップ4:サービスを組み合わせて簡単なシステムを構築してみる
ステップ1:AWSの全体像を把握する
まずはAWSがどういうものなのか、どういう考えで利用すべきなのか把握しましょう。
AWSでは、リージョンやアベイラビリティゾーンなど独特な用語なども出てくるので、しっかり理解する必要があります。
こちらはインターネットで調べれば、公式サイトなどに載っています。
しかし、公式サイトはページが膨大かつ図解が少ないため、入門書で学習することをおすすめします。
ステップ2:主要なサービスについて調べる
こちらは上記で解説したものを参考にしていただければと思います。
各AWSサービスについてさらに詳しく知りたい方は、AWSサービス別資料(通称Black Belt)を読むといいです。
ステップ3:実際に操作してみる(手を動かす)
主要なサービスについてある程度、調べられたら実際に動かしてみましょう。
手順は公式サイトに載っていますが、こちらもやはり図解が少ないので、分かりにくい方は入門書で学習するのが良いです。
ステップ4:サービスを組み合わせて簡単なシステムを構築してみる
主要なサービスがそれぞれどのように操作して構築・設定するのかが分かったら、次はそれらを組み合わせてシステムを構築してみましょう。
メジャーなWeb3層システムを構築するのがいいと思います。
AWSでは多種多様なサービスがあるため、Web3層システムを構築するだけでも様々なやり方があります。
いろいろ試してそれぞれのメリット・デメリットを知っていると現場で活きます。
AWS初心者が覚えておくべきサービス:まとめ
- コンピューティング
- ネットワーク
- ストレージ
- データベース
- マネジメント
- セキュリティ
今回は、AWS初心者が覚えておくべきサービスを6つの分野とAWSを学習する際のポイントを紹介していきました。
AWSサービスの種類は数多くありますが、今回紹介したサービスを中心に学んでいけば、AWSを使った案件に役立つはずです。
学習する際のポイントでも解説していきましたが、実際に自分で手を動かして学習を進めていきましょう。
学習する際にはこちらで紹介している書籍を参考にするのがおすすめです。
■AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト(SAA)取得を目指している方へ
試験対策をこちらで解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
>【必勝】AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト合格方法【対策の手順を教えます】