本記事では、インフラエンジニアが効率よくAWSを勉強する方法について解説していきます。
私もインフラエンジニアとして案件の中でAWSに触れ、AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイトを取得することができました。
その経験から、おすすめできる効率の良い勉強方法を説明していくので、現在インフラエンジニアでこれからAWSの勉強をしようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
AWSを扱う上で必要な知識とスキル
インフラエンジニアがAWSを扱えるようになるために必要な知識とスキルは主に以下の3つです。
- システムインフラの基本的な知識とスキル
- クラウドの知識
- AWSの知識とスキル
それぞれについて解説していきます。
システムインフラの基本的な知識スキル
システムインフラの基本的な知識スキルは、AWSに限らずオンプレや他のクラウドでも必要なスキルです。
具体的に言うと
サーバ
ネットワーク
OS
などの基本的な部分です。
クラウドといえどシステムインフラの基本的な考え方は一緒なので、これらの知識やスキルは必要になってきます。
クラウドの知識
一般的なクラウドの概念を理解しとく必要があります。
クラウドにもパブリッククラウドやプライベートクラウドなどの種類があり、それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解したうえで設計する必要があります。
また、複数のクラウドを用いたマルチクラウドやハイブリッドクラウドというものもメジャーになってきているので、それらの理解も必要になってきます。
AWSの知識とスキル
AWSのアーキテクト原理や各AWSサービスの特徴と使い方が、AWSを扱うための知識やスキルになります。
特にAWSの各サービス名は、それぞれ独自の名前になっているので、最初は用語を覚えるのに苦戦すると思いますが、“システムインフラの基本的な知識スキル”と“クラウドの知識”を身につけていれば、効率的に身につけることができます。
AWSの効率的な勉強方法
AWSの効率的な勉強方法について解説していきます。
ステップ1:アカウントを作成する
AWSのアカウントを作成しましょう。効率的に学習するのなら、実際に触れてみるのが一番です。
アカウントはこちらのサイトから作成することができます。
https://aws.amazon.com/jp/register-flow/
クレジットカードがあれば、誰でも作ることができます。
AWSの各サービスを利用する際には料金がかかりますが、AWSアカウントを新規に作成すると一部のサービスが1年間無料で利用できます。
詳細はこちらに記載されています。
ステップ2:VPC・EC2を利用してみる
基本的なサービスであるVPCとEC2を実際に作成してみましょう。
VPC…仮想ネットワークサービス
EC2…仮想マシンサービス
AWS上でシステムインフラを構築する上で、必須のサービスになります。
AWSを初めて触る方は、まずこの2つを構築してみることで、AWS操作の感覚が分かってくると思います。
公式サイトや技術ブログなどを参考にすれば簡単に作成することができますが、基本的な概念や詳細な機能や使い方を知りたい方は、こちらの参考書がおすすめです。
Amazon Web Services ネットワーク入門 (impress top gear)
主にVPCとEC2の使い方がメインに書かれています。また、ネットワークの概念なども初心者向けに解説されています。
私はネットワークについての知見が乏しかったので、こちらの参考書を用いて学習しました。基本的なネットワークの概念も学ぶことができたので、おすすめの一冊です。
本書はkindle unlimitedだと無料で読めます。月額980円ですが、初めての方は30日間無料なので、まずはお試しで始めてみるのが良いと思います。無料で読むのはこちらから。
その他にもおすすめのAWS参考書はたくさんあります。以下の記事におすすめの良書を5つピックアップして紹介しているので、自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。
ステップ3:簡単なWebサービスを作ってみる
次のステップでおすすめなのが、実際に簡単なWebサービスをAWS上に構築してみることです。
インフラエンジニアなら簡単なWeb3層(Webサーバ、APサーバ、DBサーバ)を構築してみれば十分だと思います。
構築する上で、どのような設定が必要になってくるのかが見えてくると思います。
余裕が出てきたらいろいろなサービスで試してみて、できることを広げていくのが良いでしょう。
ステップ4:AWS特有(クラウド特有)の考え方を学ぶ
AWS特有の考え方を学びましょう。
特に押さえておきたいポイントとしては
設計原則
サーバレスサービス
infrastructure as codeサービス
あたりです。
設計原則
AWSの設計思想は「AWS Well-Architected フレームワーク」と呼ばれていて、クラウド設計・運用のベストプラクティス集です。
AWSでシステムアーキテクトを行う際には、AWS Well-Architected フレームワークに沿って、設計をしていくので、絶対に押さえておきたいものです。
サーバレスサービス
サーバレスはAWSに限ったものではありませんが、クラウドを利用する上で必要なサービスです。
サーバレスサービスを使用することにより、本来サーバが行う処理をコーディングによって実装することができます。クラウド提供者がサーバを管理しているので、クラウド利用者はサーバのプロビジョニングや管理を行わずに済みます。
AWSのサーバレスサービスの代表的なものは「Lambda」と呼ばれるサービスで、Lambda関数を用いてシステムの構築を行うことができます。
AWSを利用したシステム開発では、必ず使われるものなので押さえておきましょう。
infrastructure as codeサービス
infrastructure as codeサービスもAWSに限ったものではありませんが、クラウドを利用する上では特に重要になってきます。
infrastructure as codeによって、クラウド上に構築したシステムをテンプレート化し、システムインフラの管理や複製を簡単に行うことができます。
AWSのinfrastructure as codeサービスの代表的なものは「Cloud Formation」と呼ばれるサービスで、テンプレートはJSON または YAML を用いて定義します。
こちらもAWSを利用したシステム開発では、必ず使われるものなので押さえておきましょう。
ステップ5:資格を取得する
資格取得に向けて勉強することで、効率よく実践的な知識やスキルを身につけていきましょう。
資格取得を取得することができれば、AWSの知識やスキルを持っていることの証明にもなります。
AWSの認定資格は11種類ありますが、インフラエンジニアとしてまず取得しておきたい資格は、「AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト」です。
AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイトは先ほど解説した“AWS Well-Architected フレームワーク”に沿った設計スキルが問われる資格です。インフラエンジニアとしてAWS上にシステムインフラの構築ができるようになりたい方は、ぜひ勉強して取得を目指しましょう!
私がAWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイトを取得した際の勉強方法などを以下の記事にまとめているので、よかったら参考にしてみてください。
その他のAWS認定資格が気になる方はこちらをご覧ください。
番外編:1番効率が良いのはスクールに通うこと
ここまでは紹介した勉強方法は、独学で行う上で効率の良い勉強方法でしたが、一番効率よくAWSの実践的な知識やスキルが身につくのはスクールに通うことです。
おすすめのスクール
AWSが学べるスクールでは、RaiseTech
RaiseTech
スクールを通うと費用が掛かりますが、AWSを使えるエンジニアになれれば、高単価の案件はたくさんあるので、すぐに回収することができます。
スクールは受講料がかかりますが、講師のサポートや就職支援などのサービスがついているので、長期的にみるとかなりお得です。
RaiseTech
まずはトライアル受講するのが良いでしょう。
インフラエンジニアが効率よくAWSを勉強する方法:まとめ
世の中の傾向としてオンプレミスからクラウドへのシフトが年々増えています。
オンプレミスとクラウドはそれぞれメリット・デメリットがありますが、勉強だけでいうとクラウドの方が敷居が低いです。
オンプレミスを勉強する際は、高価なサーバやネットワーク機器が必要となり、個人で学習環境を整えることは難しかったですが、AWSなどのクラウドサービスはインターネットが利用できるPCがあれば簡単に学習できるので、誰でも学ぶことができます。
時代の流れと共にAWSができる人材が特に求められてきているので、いまからAWSを勉強し、オンプレミスもクラウドもできるハイブリットなインフラエンジニアを目指いきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。